雷雨とエリーゼのために
ぴーかんで夏日。暑い・・・お休みだけど暑い・・・
お休みだから、ゆっくり動画でもみませんか?
年中からのおつきあい。
現在小6のうちの生徒ちゃんなら誰しもが認める「弾ける子」
みんなに「◯◯ちゃんだから弾けるんだ〜」と思われちゃう子。
でもね、手の大きさだけではなく、今回「表現」というオバケにたくさんたくさん会い、ものすごく苦しめられ、うんうん唸りながらここまでたどり着いた曲。
正直、途中で投げ出したかったと思うよ・・・うん・・・
まずは18のブルグミュラーから雷雨
そして、ピアノの憧れ曲のNO.1 エリーゼのために
オクターヴがまだ引っ掛ける状態でないと手が届かない、体も手も小さなピアノ女子。
本当はしっかりオクターヴに手が届くまで待っていたかったんです。
無理させるのは好きじゃないから。
でもね、本人の演奏力が大きく育ってしまって「今だ!」になってしまった・・・
このチャンスを外しちゃいけない気がすごくして、大きな曲を2曲渡したのは昨年末。
エリーゼは喜んでくれたけど、雷雨は「なにこれ。(お正月に)こんな暗い曲弾くの〜」と。
ですよね。すまんね。でも、あなたの今の良さを活かすのはこれなんだよね・・・と心にしまってにっこり渡してみた。
(本当は子犬のワルツと「どっちがいい?」って見せて、まんまとページ数が少ない雷雨を持って帰ったんだけどね〜)
エリーゼは予想通り「楽譜に書いて有る強弱通りの1・2・3・4がっちり揺れないテンポ」で弾いてきた。
普段、私は見本演奏もしないし、部分的に聞かせることはあっても、それ以上の演奏は生徒ちゃんの前でしない。
でもね、エリーゼはいろんなエリーゼを弾いて聞かせた。
楽しいエリーゼ。ちょっと怒ったエリーゼ。泣きそうなエリーゼ。
私が勝手な解釈で弾き、恩師に「んー。まー。やりたい気持ちはわかるけど、全く違うよね」と言われたエリーゼも聞かせた。
ふたりで笑いながらのレッスン。
怒られたエリーゼを聞かせたら「そりゃ、書いてあるのと違うー!!!」と笑っていた。
雷雨は「みきこ先生に弾いてもらおう」とひらめき(曲の感じからして、上手にわかりやすく作ってくれそうな気がしたから)この生徒ちゃんのレッスンに入ってもらった。
真面目。優等生気質。ゆえに無難な演奏で満足しがち。枠からはみ出るのが怖い。
みきこ先生とこの生徒ちゃんの共通点。
みきこ先生は大学前くらいから、少しずつ殻が割れてきたと言ってましたね。
彼女は彼女の先生の言っている「もっと自由に」が全くわからなかったと。
そういうみきこ先生なら、この生徒ちゃんに大切なものを魅せられるかな?とね。
たくさんのスパイスもらって出来上がった雷雨。
みきこ先生が弾いた叙情的な雷雨でもない、私が弾く重い雷雨でもない、この生徒ちゃん風味の雷雨になりました。
大きな視点で見ると、曲に終わりはないと感じます。
まだまだこれからも進歩し続けるだろうし、この2曲だって3年後には全く違うものに育つ。
多くの基礎練習に根をあげず、私のたくさんの要求についてきてくれた。
一番大きいのはこの生徒ちゃんの努力とご家庭のバックアップ。
この生徒ちゃんのお母さんは弾けるけれど、ピアノ習ったことないお母さんのお子さんたちももうチョイ下の世代で育ってきています。
私は先生のくせにあまり日々の努力が得意ではないんです。汗
この生徒ちゃんはそんな私に、積み重ねの強さと偉大さを見せてくれる唯一無二の存在です。
動画を撮り終えてとってもハグハグしたかったけど、もう6年生だから〜・・・
頭をぐりぐりする程度で抑えました。笑
頑張ったね。本当に、よくついてきてくれました。ブラボーです!
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