ぼく、ピアノやめる!



レッスンに来て(お外でお母さんともめている声が聞こえていた)お部屋のドアの前で仁王立ちして、怒りながら言ったピアノ男子。


「そうか〜やめるか〜。まず中に入れや〜」


と、声をかけると素直に入る。

この時点で可愛くて笑いそうになるが本人はすっごく真剣なので絶対に笑わない。


うちのレッスンは演奏レッスンを受けている時に、前の子が残ってノートの時間をやっていることが多い。

この一大宣言の時も同学年のピアノ女子がいた。


「やめちゃうの〜。やめたらつまんないよお〜」とかなりとぼけた合いの手を入れるピアノ女子。


「つまんなくないよ。練習しなくていいもん。いっぱい遊べるもん」


あー、やっぱそこかあ。

この宣言の前の週に「もっと早く来たい。これじゃ遊べない!」と不満を訴えていたんだよね〜。


大人からすると「そんなにいっぱい遊んでいるのに、なんでピアノ1つが嫌なの!?!?」と思うところだが、まあ、このピアノ男子は「遊び満足」が満たされてないんだろうね。


一口に遊びって言っても「お友達と一緒に遊ぶ」「一人で本をゆっくり読む」「パパと遊びたい」「これ作りたい」などなど、いろんな遊びがあるんだよね〜。


で、今日は弾かないで、彼・・・ピアノ男子の思いを聞く。


まあ、出る出る出る出る出る!笑


否定も肯定もしない。


ただくすぐるようにわざと「それはパパが悪いねえ〜。キミはそうしたいってちゃんと言ったの?」と大好きなパパをちょっとだけ悪く言ったりする。


そうすると・・・


かばうんだよね。そうなんだ。不満はあるけど、やっぱりパパは大好きなんだね。よしよし。


ちょっとだけママの行動も非難してみる。


あ、あれ?ママはかばってもらえない。汗


じゃ、もうちょっと言っちゃおうかな〜と突っ込んでママの行動をあれこれ言うと・・・


「そんなことないよ。ママだってね!」と。


あはは。そうだよね。

ママはちょっとうるさいだけで、好きだよね。せんせーが悪かった。笑


不満は「やりたい遊びができなかった。我慢して待っていたのに後でねってずっとそう言う」でした。


一人で抱えきれなくなったのか、同学年のピアノ男子に聞いたようで・・・


「ピアノの練習いやじゃない?」と。


うち歴がこの子よりちょっと長いピアノ男子はこう答えたそうな。


「僕もいやだけどピアノは楽しいよ。ってか、始めたばかりじゃん?あの楽しい発表会やんないでやめるとかないよ。やってからやめろよ」


やめる宣言のピアノ男子は「僕は楽しくもないよ・・・何回やったって弾けないし、練習やだし」と答えたらしいですが・・・


どちらの男子も良い具合に成長中。


片方やめるっていい、片方も引き止めるわけでもなくちゃんと自分の意見言えてる。

そしてそれを受けてもやっぱやめるって言っているし。笑


吐き出すだけ、吐き出したら、ちょっと顔がすっきりしたので、本当はもっとちびっこに使おうと思っていた「音符の積み木」を出してあげたら、合いの手入れるピアノ女子と楽しそうに遊び始めました。


積み上げて崩したり、変なリズム並べて打ってみて、ムリー!って笑ったり。


弾かないけれど、それはそれで楽しい時間だったね。


30分の演奏レッスンの時間が終わったので「どうする?帰る?ピアノ辞めたいくらい嫌なら帰ったほうがよくない?」と言ったら、しばし考えて「今帰るとお母さんに疑われるからまだいる」と。笑


なので、エレクトーンを解放し(ヘッドフォン付きでね)条件を付けました。


「この曲さ、今日1回も弾かなかったね。3回弾いたらエレクトーンで遊んでもいいよ」


ふっ・・・素直に弾いてますよ・・・課題曲・・・可愛い!!!


次のレッスンの6年ピアノ女子が入ってきたので、またやめる話をしたら「え?やめんの?」と言われ、さっきとはちょっと違う反応をしてました。


なので、うち歴8年目のピアノ女子に聞いてみました。


「やめよっかな〜って思う時、思ったこと、あるよね〜?」


え?という顔する6年ピアノ女子。

そりゃそーだ。先生にそんなこと聞かれて、本当のこと言っていいのか?と思うよね。

なので・・・


「せんせーはあるよ。無断でサボったし。超怒られたし!親にも先生にも。」


そしたら安心したのか6年女子こう言いました。


「あるね〜。1年に1回はやめたくなるね〜」


あはは〜なんだ?その周期!季節ものか?笑


どんなに楽しくたって、苦しい時や嫌な時はあるもんです。


こういういろんなお友達の意見を聞けたことは良かったね。

宣言したピアノ男子、自分の脳みそで考えることができます。


帰りは来た時とは打って変わってご機嫌さんで帰っていきました。


夜、お母さんからメールが来ました。

帰って母が課題曲をちょろっと弾いていたらまんまと釣れてきて、一緒に連弾したそうです。


今の曲は確かに少し難しい。そしてこの子に限らず難しいことはみんな嫌い。

音が頭に入って来れば弾けるんだけどね。弾ける気がしないんだろうね。


このお母さん、一貫して「母は悪者で怖いものでいいです。先生は楽しさを教えてください」と言っています。

強いなあ〜と尊敬しています。

昨今、逆の保護者さんが多いのでね。

ケースバイケースですけどね、これも。

お母さんばかり悪者でもね、私も怒るときにはしっかり言うし。感情的じゃないだけで。


帰り際に「来週はお休みだよ〜。次に会うとき、両手で弾けたら気持ちいいだろうね〜」と言ったら「うん!」と答えていたピアノ男子。笑


GWはいっぱい遊びな〜!

そして、また元気な顔を見せておくれ〜。









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