当たり前のことをわかりやすく伝える
昨日は横浜の中山楽器さんで全4回にわたって行われた中西美江先生の「マイピアノ楽譜上級編」に行ってきました。
うちがノートと言って使っている5線のノートに曲のポイント練習や調性の練習、はたまた同じお題でリズム練習と1つの短い曲が何通りにも使えるお得感満載(?)のセミナー。
今回は上級編ということもあり、和音だったりコードだったり・・・
多くの方々は「ピアノ出身」という会場。
ピアノの先生方はまず「和音記号」から入る。
エレクトーン出身者で和音記号から入る方はまずいない。
小さい頃から染み付いた「コードネーム」
どちらとも良い点、悪い点あるんだけど、なるほど〜ということがいっぱいでかなり身にしみるセミナーでした。
まずね、和音覚えても使えないよね?笑
使ってナンボなのに使えない。
でもさ、使えないってなんだろう?
曲の中に「和音」とか「コード」がない部分はない!
たとえ右手だけでも、そこには和音があり、裏には音が鳴っている。
このね、「裏に音が鳴っている感覚」
これがね・・・ないのよ・・・特にクラシックピアノのみでやってきちゃうと。
オーケストラの中の楽器なら、当たり前のように「他の楽器」との関係で自分の楽器が成り立つので、自分の練習していても音が鳴っている(と聞いています)
エレクトーンはたくさんの音色と音とリズムを操るけれど、どの楽器にも特色があり、それを考えて演奏するので、右手だけ弾いていても裏には音が鳴っている。
ピアノだけがこういかない・・・
なんで?どうして?この子たちの耳には何が聞こえてなくて、何が聞こえているの?
確かにね、生まれ持った感覚の違いはあるんです。
でも、聞こえないわけじゃない。
音楽は楽譜の音符を追うだけの作業じゃない。
ピアノだって「ここの響きはオーケストラの弦の感じで」とか「ここはオーボエがソロで弾いている」とかあるのよ?
私を含め、うちの講師たちがエレクトーンで生徒ちゃんの曲とアンサンブルを即興で作って演奏するのは「楽しいだけ」じゃない。
オーケストレーションを感じてもらうため。
だから曲によって音を変えるし、リズムも変える。
当たり前じゃない。たくさんの経験と勉強をしてその小さな曲にその曲に見合った音を選び、リズムを選び、雰囲気を作る。
んじゃ、裏で音が鳴るとなにがいいことあるの???
ピアノの音が変わるんですよ。
あ?エーーー???と思いました?笑
そうですよね、わかんないかもしれない。
でもね、レッスン中でも「音を意識して」「ここの部分はどんな感じ?」と生徒ちゃん達にたずねて、気持ちをそっちに持って行くと、面白いくらい音が変わる。
生徒ちゃんもよくわかる。
ただ音符を追いかけている音と裏に流れている音を感じて弾く音は雲泥の差です。
それは前記の「和音」とか「コード」とかに繋がっていくお話なんです。
ただ、私は当たり前のように音が流れている人です。ちびっこの頃から。
自分の当たり前は全く意識しないもんでしょ?
自分ができることは、人もできちゃうに決まっているし、そもそもそこは出来ててもっと上に行っているんだと思っています。
でもね、そうじゃないんだよね。
その私の中の「当たり前」をどうやって伝えたらいいのか?
いろんなアプローチを見せていただきましたよ、セミナーで。
教え方は1つじゃない。
先生だって、迷っている。
音楽は教えるということより、伝える。
そして、経験値がものをいう世界。
知らなかったら、知らないまますごせてしまうかもしれない。
でもさ、音楽に関わったんなら知りたくない?
どうしてそんな風に弾けるの?
どうやったらそんな風に弾けるの?
なんで同じピアノなのに、先生の音は違うの?
先生だからでおしまいにしないで、もっと食いついてほしいなあ〜・・・
たくさんの想いとたくさんの収穫を持って帰ってきましたよ。
さあって、GW明けにも少しずつ渡していけるかな?
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